「さんさん舎」について
◾️ 場を利活用して生まれた「さんさん舎」
広島県尾道市の本土側からフェリーに乗って、4分ほどで到着する尾道市「向島(むかいしま)」
その向島のメインストリートには、かつて造船で栄えた商店街がありました。
その商店街でシャッターを下ろし眠っていた、そんなお店のひとつを修繕回復し、
設立メンバーの本を持ち寄り始まった、私設図書館「さんさん舎」。
今では「お当番さん」と呼ばれるメンバー10名ほどで、1日4〜7時間、
週に4日間程度無理のない当番制で、この場を無料開放しています。
◾️ 元化粧品店『サンビューティー』
さんさん舎は、元化粧品店「サンビューティー」だった店内を最大限に活用しています。
化粧品が入っていた棚は、本棚に利用し、什器はお菓子の置き場所として。
レトロな雰囲気、明るい店内、大きな窓ガラス、そんなもともとの「場」の魅力を活かし、
また、名前も太陽(sun)の「さん」、そして参加の「さん」賛同の「さん」人や物をほめたたえる讃「さん」
…など「さん」に含まれる言葉やその建物に”人が集う”という願いをこめて『さんさん舎』としました。
◾️ まちにはいろんな場所があるといい
家や学校、職場だけでなく、いろんな「居場所」があるといい。
楽しいことや嬉しいことがあって報告したい時、
しんどいな、とか何かに行き詰まった時、誰かに話しを聞いてほしい時、
ひとりでいたくない時、家じゃない場所でゆっくりしたい時、
良いも悪いも普通も受けいれてくれる場所「まちの縁側」が
自分の住むまちにたくさんあるといい。
その日の気分で行ける場所や選択肢がいっぱいあるといい。
そんな場所のひとつに「さんさん舎」もなれるといいなと思います。
◾️ 子どもたちの居場所として〜ふらりと立ち寄れる地域の縁側
ガラス張りの明るい一階に、漫画などの本を並べた「私設図書館」
駄菓子やちょっとしたおもちゃを並べ、子どもたちも興味をもって入りやすい、
過ごしやすい空間づくりを目指しています。
二階の和室は様々な学びの場や、大人数での集いの場として活用中。
学校や公共施設以外の場として、ふらりと立ち寄れる地域の縁側的存在になれたらと願います。
◾️ いろんな人たちと出会う場として〜多様性を子どもたちに
子どもにとっては学校以外、家や親戚以外の大人と出会うきっかけの場として。
大人にとっては職場以外の人や自分の子ども以外の子と出会う場として。
多種多様な考えかたや働き方、生き方の人と出会うことで、
今後の人生の選択肢が増えるのでは、と思います。
◾️ 本からひろがる〜本がもたらす無限の可能性
本はひとつの出会いの要素となり得ます。
本の世界で新たな発見、考え方などに触れることができ、
またある時は自分を登場人物にたとえ擬似体験もできます。
直接人と接しなくても、ただただそこにある本を読む、というだけでも
価値観、世界観を広げられるきっかけとなります。